音の王国 2

古ぼけた どう見ても無人の
神社の横の山の斜面に
高さは3メートル、幅は5メートルほどの
意外な程 キチンとした小さなトンネルがあるのである。
しかし トンネルといっても
辺りには車が通るような道があるわけでもなく
只 草むらの中にポカンと不自然な人口の穴。

腰迄延びた雑草をかき分け 近寄ってみると 
一応 ボロボロの板で蓋はされているが
余裕で人が通れる隙間が有る。
覗いてみると 光が入る数メートル先迄は
何も無いガランとした中が見えるのだけど
どうも真っすぐに掘られていないようで
奥は完全な闇の世界。

あまりに不思議な光景に
好奇心が先立っていたのが
ふと 入り口の側に生えていた木の枝に
黒い数珠が掛けられているのを
発見したとたん 急に怖くなった。

後ろを振り返ると バスが
始発迄の時間潰しの為か
停留所に止まっている。
たまらず走って行って運転手のおじさんに
「あのトンネルは何なんですか?」と訊いてみた。

「ああ、、あれは 炭坑に行く為のトンネルだよ」

「入ってもいいと思います?」

「ハハハ 無理 無理、寒いからね」

寒いから無理? どういうこと?
でも 意外なことに駄目とは言われなかった、、、。
勝手に許可を貰ったような気がして
むくむくと探検心が湧いて来る。
しかし 1人では怖いので
誰かを呼んでこよう。

そのまま急ぎ足で坂道を下って
教室に戻り 一緒に泊まっていた
ヤマグチを揺り起こした。

「ねえ ねえ もう起きてよ、凄いとこ見つけちゃった。」

(続く)










































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