あの春の日は格別だった。
知久さんがウチの庭で、
恭子さんにアー写を頼んだ日。
ナゼ君が主役を差し置いて、
僕を撮れとばかりに、
カメラの前に座りこんだり。
フンギ堂で美味しいランチや、
札幌祭りでビールやら。
始終、たま時代から、
聴き続けてきた恭子さんの、
感動と緊張が伝わってきて、
たまたま居た自分が、
彼女の夢に出演しているのが、
可笑しくて、嬉しくて。
憧れること。
その時はまるで、
小さな子供のよう。
魅力を吸いこんじゃう
スポンジみたいな。
憧れる人に憧れる。
いつまでも弱く、
見上げていたいもの。

知久さんが撮ってくれた、
フレディとロジャー